2026年5月から6月にかけて、検索マーケティング市場には生成AIを軸とした大きな変化が生じています。Google I/O 2026やGoogle Marketing Live 2026での多数のAI機能拡張の発表に加え、5月のコアアップデートの完了、そして各分析プラットフォームにおけるAI検索対応など、実務に直結するアップデートが相次ぎました。
本記事では、SEOコンサルティング歴18年、SEOおよびAEO(回答エンジン最適化)のプロフェッショナルであるSpeeeのリサーチチーム(Speee SEO Lab)がまとめた最新のトレンドニュースをお届けします。今後のマーケティング戦略や日々の運用方針の見直しにぜひお役立てください。
1. 自然検索・AI検索領域の重要アップデート
AI検索の台頭が目立つ中、従来の自然検索環境やトラフィック計測においても、AI時代を見据えた環境整備が急速に進んでいます。
Google、2026年5月のコアアップデート展開完了を発表
Googleは、日本時間2026年5月22日にリリースした「May 2026 core update」の展開が、同年6月2日をもってすべて完了したことをダッシュボード上で報告しました。
(参考:May 2026 core update - Google)
Googleは本アップデートの目的について、「あらゆる種類のサイトから検索するユーザーに対し、より関連性が高く、満足度の高いコンテンツを表示するために設計された定期的な更新」と明言しています。
▶ 関連: Googleコアアップデートとは?過去の傾向と対策方法を解説
Googleが公式の「生成AI検索向け最適化ガイド」を公開
Google公式のドキュメントとして、新たに「AI Optimization Guide(生成AI検索向け最適化ガイド)」が公開されました。
(参考:Google 検索の生成 AI 機能向けにウェブサイトを最適化する - Google)
このガイドでは、AI OverviewsやAI ModeなどのGoogleの生成AI機能の表示において「特別な追加要件はない」と明言されています。表面的な手法や不自然な書き換えは不要であり、以下のような従来のSEOの基本方針を満たすことが有効とされています。
- コンテンツ: 読者第一の役立つ、「専門家としての信頼」と「トピカリティ(サイト全体のテーマ性)」を意識したコンテンツ作成。見出しや段落を用いた論理的な整理、高品質な画像・動画の適切な配置。
- 技術的構造: Googlebotによる正常なクロールやインデックス登録が行われる技術構造の構築・維持。
▶ 関連: SEOとは?基本の仕組みから具体的なSEO対策手順までわかりやすく解説
Search Console、生成AI検索のパフォーマンスレポートを導入
Google Search Console内に生成AI機能のパフォーマンスレポートがテスト導入されました。
現在は一部のサイトに先行提供されており、AI OverviewsやAI Mode、Discoverの生成AI機能において、自社サイトのURLが表示された回数(国別、デバイス別、期間別推移)を確認することが可能です。
現在提供されている機能においては、クリック数やどのようなキーワード(プロンプト)で表示されたかの情報は一切表示されない仕様となっているようです。今後これらの情報も分かるように機能がアップデートされることが期待されます。
Google Analytics、AIアシスタント経由のトラフィック計測に正式対応
Google Analytics(GA4)のデフォルトチャネルグループに、新たなチャネル「AI Assistant」が追加されました。
実際に、弊社自社サイトやクライアントのGA4 においても、下図のようにセッションのデフォルトチャネルグループ > AI Assistant が選択でき、各種レポートが閲覧可能な状態となっています。6月5日頃からトラフィックデータが観測されています。なお過去への遡及適用はされないようです。

これにより、主要な対話型AIを通じてユーザーがどのように自社サイトを発見・訪問しているかを明確に識別できるようになり、オーガニック検索などの従来チャネルとパフォーマンスを比較・分析することが可能になりました。
ChatGPTの仕様変更によりWebサイトへの送客が増加
外部のトラフィック調査機関のデータによると、2026年5月7日以降、ChatGPTの回答内にブランド公式サイトへの直接リンクが埋め込まれる割合が増加(約0.4%から6.2%へ拡大)しました。
これにより、ChatGPTからの参照トラフィックが前週比157.7%増加した事例が報告されています。また、訪問あたりの平均PVや平均滞在時間も上昇し、質の高いトラフィックがトップページ等のルートドメインへ流入する傾向が確認されています。
2. 広告・コマース・プラットフォーム領域の最新動向
Google I/O 2026およびGoogle Marketing Live 2026において、Geminiを基盤とした新機能が多数発表され、購買プロセス全体におけるAIの統合が進んでいます。
Google I/O 2026:Gemini新モデルや検索新機能を発表
日本時間2026年5月20日に、Googleが主催する年に一度の開発者向けのカンファレンス「Google I/O 2026」が開催されました。
検索エンジンとAIの強みを融合させる取り組みとして、最先端の知能と自律的行動性を持つ「Gemini 3.5」や「Gemini Omni」が発表されました。また、AIアシスタントは24時間365日体制でタスク遂行をサポートするエージェント機能「Gemini Spark」へと進化するほか、各種プロダクトにおいてコンテンツの作成・編集履歴の透明性を高めるツールが拡張されています。
(参考:【公式】Google I/O 2026)
Google Marketing Live 2026:AI検索向け新広告と統合AI機能
日本時間2026年5月20日、Googleが主催する年に一度の広告主・マーケター向けカンファレンス「Google Marketing Live 2026」が開催されました。
AI検索におけるユーザーの会話に自然に統合される次世代の広告フォーマットが発表されました。さらに、Google広告やGoogle Analyticsなどを横断して機能する統合エージェント「Ask Advisor」の導入や、Asset Studioにおけるガイドラインに沿った高品質なアセットの自動生成機能など、マーケターを支援するツールが強化されています。
(参考:【公式】Google Marketing Live 2026)
AIによる検索・ショッピング向け入札と予算管理の新機能
Google広告において、リードから販売までのプロセス全体(入札対象外の目標含む)を学習する新たなAI入札機能「Journey-aware bidding」が発表されました。
また、消費者需要の変化に合わせて日々の予算消化をAIが自動で調整する「Demand-led pacing」機能も導入され、機会損失を防ぎながら手動調整の手間を削減することが可能になります。
AIを活用した新機能「Universal Cart」の発表
Google検索、Gemini、YouTubeなどを横断して機能するインテリジェントなショッピング基盤「Universal Cart」が発表されました。
カートに商品を追加すると、AIが値下げ情報や在庫入荷を自動検知するほか、商品同士の互換性チェックなどを自発的に行います。事前に指定した条件を満たした場合にAIが代行して決済する安全な自動購入規格(AP2)の導入も予定されています。
UCPの適用範囲拡大やAIショッピング機能のアップデート
オンライン購買プロセスをシームレスにするユニバーサルコマースプロトコル(UCP)が、小売領域から「宿泊施設」や「飲食」カテゴリにも拡張されました。
また、Merchant Centerに「AIパフォーマンスインサイトツール」が導入され、AI関連の検索結果における自社ブランドの露出状況(競合比較)が把握できるようになります。
(参考:【公式】Google UCPガイド ※6/18時点で英語のみ)
代理店向け「Merchant Center for Agencies」全世界で提供開始
複数のクライアントを抱える代理店向けに、全アカウントを一元管理できる「Merchant Center for Agencies」の提供が開始されました。
単一ビューでの一元管理、タスク委任、プロアクティブな問題解決を可能にし、ショッピングキャンペーンの運用効率と成果の向上が期待できます。
(参考:【公式】Merchant Center for Agencies について)
Speeeからの見解:AI時代に求められる「本質的な最適化」
直近のニュースを通した重要なメッセージは、ChatGPTやGeminiなどの生成AIの台頭によって、ユーザーの「情報収集から購買に至るまでのプロセス」が根本から変化しつつあるという事実です。
この変化に合わせて、各プラットフォームの仕様変更や計測環境の整備により、AIアシスタント経由のトラフィックが明確に可視化されるようになりました。さらに、Universal Cartの登場に見られるように、AIが商品の比較から決済までを自律的に支援する「AI型購買モデル」への移行も現実のものとなりつつあります。
しかし、だからといって「これまでのSEOが全く通用しなくなる」わけではありません。注目すべきは、Googleが公式ガイドで「生成AI機能のための特別な追加要件はない」と明言している点です。Speeeでは、AEO(回答エンジン最適化)をSEOと対立するものではなく「延長線上にある正当な進化」と捉えています。SEOで培った「専門家としての信頼」や「トピカリティ(サイト全体のテーマ性)」の構築、そして「クローラビリティを担保する技術的基盤の維持」という強固な土台があってこそ、AIによる参照・推奨が成立するのです。
このような環境下において、これからのマーケティング担当者に求められるのは、「SEOかAEOか」という二元論や表面的なテクニックへの依存ではありません。人間による検索とAIによる検索が混在する現在の状況を正しく捉え、自社のブランドやデータをAIに正しく「理解・参照」させるための構造的アプローチを含めた、両者を統合する「包括的な情報発信戦略」を描くことが不可欠です。
検索マーケティングの未来を見据えた戦略立案ならSpeeeへ
検索環境が変化する今、過去の成功体験や従来のSEO施策の延長線上では、潜在顧客へのリーチを取りこぼすリスクがあるというご相談をいただくことも多くございます。
- 「AI検索において自社がどのように表示されているか現状を把握したい」
- 「自社サイトのコンテンツや技術基盤が、AI時代に適応できているか不安だ」
- 「SEOとAEOを統合した、中長期的な検索マーケティング戦略を立てたい」
このような課題をお持ちの企業様は、ぜひSpeeeにご相談ください。
3,500社超の支援実績から得られた膨大なデータと、18年にわたる専門的な知見をもとに、単なる流入増加に留まらない、事業全体の売上最大化・グロースを牽引する次世代の検索マーケティング戦略をご提案いたします。
ご不明な点やご相談事項がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
著者・監修者情報
監修: Speee SEO Lab(リサーチチーム)
SpeeeのSEOコンサルティングの最前線で研究・分析を行う専門チーム。18年間・3,500社以上の支援実績から得られた膨大なデータと最新のアルゴリズム動向を分析し、成果に直結するSEO戦略を導き出している。
責任者: 星 太心(ほし たいしん)
マーケティングコンサルタントとして、クライアントの本質的な事業課題に向き合い、最重要指標である継続率において高い実績を誇る。SEOコンサルティングの事業責任者として人材育成やサービスの成長を牽引し、組織・事業の多面的な課題解決に取り組む。










