医療、金融、法律など、ユーザーの人生や財産に重大な影響を与える可能性のある「YMYL(Your Money or Your Life)」領域。この分野のSEOは、他のサイトと同じアプローチでは上位を獲得することは非常に困難です。

少しでも不確かな情報や質の低いコンテンツがあれば、サイト全体の評価が大きく下がるリスクを孕んでおり、コアアルゴリズムアップデートのたびに順位が大きく変動し、頭を悩ませているWeb担当者の方も多いのではないでしょうか。

本記事では、SEOコンサルティング歴19年、3,500社以上の支援実績を持つSpeeeが実際に成果が出たYMYL領域の施策と成功事例を一挙にご紹介します。

競合が激しい領域でどのように検索順位を回復させ、CVを伸ばしたのか、事例から紐解くSpeeeのYMYL攻略のアプローチを解説します。自社サイトの集客力向上にぜひお役立てください。

Speee AEO(LLMO対策/GEO対策/AIO対策)サービス

SEOサービス詳細はこちら

YMYLとは?定義とYMYL提唱の背景

YMYLとは?

YMYL(Your Money or Your Life)とは、Googleの「検索品質評価ガイドライン(General Guidelines)※」の中で使われている用語であり、『人々の将来の幸福、健康、経済的安定、安全に重大な影響を与える可能性のあるジャンル』を指します。

主に医療、金融、法律などの個人の重要な意思決定や行動に関わるコンテンツがYMYL領域に該当します。誤った情報がユーザーの人生に深刻な不利益や被害をもたらす危険性があるため、YMYL領域のコンテンツは、他の一般的なジャンルよりも厳格に評価されます。

※検索品質評価ガイドライン:Googleの検索結果の品質をチェックする、外部の評価者向けに配布しているドキュメント。Google が評価したいサイトや実現したい検索結果の方針が示されており、Google がどのような軸で評価しようとしているのかの手がかりとされます。以前は非公開でしたが限界は一般公開され、定期的に更新されています。

YMYLの対象ジャンル

前述の通り、YMYLは人々の将来の幸福、健康、経済的安定、安全に重大な影響を与える可能性のあるジャンルを指します。その中でも、かつてはYMYLといえば医療や金融など特定の限られたジャンルを指す傾向がありました。しかし近年、GoogleはYMYLの定義を徐々に拡大しています。特定のジャンルに限定するのではなく、「情報が不正確であった場合に、人々の生活や社会に重大な悪影響を及ぼす可能性があるか」というリスクの大きさを基準とする考え方を強めています。

直近でも、2025年の検索品質評価ガイドラインの更新により、「選挙や投票に関する情報(政府・市民活動・社会)」がYMYLトピックとして明確に位置づけられました。今後も社会情勢の変化に伴い、YMYLの対象範囲はさらに広がっていくと予想されます。

現在、具体的にYMYLの対象となる代表的な業種・ジャンルは以下の通りです。

  • 医療・健康・美容: 病院、クリニック、製薬、健康食品、サプリメント、美容整形など
  • 金融・保険・投資: 銀行、証券、クレジットカード、カードローン、各種保険、暗号資産など
  • 法律・税務: 弁護士、税理士、司法書士などの士業事務所、法律相談プラットフォームなど
  • 不動産・住宅: 不動産売買、賃貸、住宅ローン、リフォームなど
  • 生活の安全・危機管理: 防災、セキュリティ、重要なニュースや公的情報など
  • 政府・市民活動・社会: 選挙および投票に関する情報、公共機関への信頼に関わる情報など

YMYLが注目されるようになった背景

「YMYL」という概念がGoogleの検索品質評価ガイドラインに初めて登場したのは、2013年のことです。

当時、スマートフォンが広く普及し、インターネットが人々の生活のインフラとして完全に定着した時期でした。ネットで金融取引や病気の検索をすることが日常化するなかで、Googleはユーザー保護の観点からYMYLという特別枠を設けました。

日本国内では、2016年末に起きた医療情報サイトの不正確な記事問題などをきっかけに、YMYLという言葉がSEO業界で広く認知されるようになりました。

YMYLを取り巻く現状

重要なポイントとして、「YMYL」という独立したGoogleのアルゴリズムが公式に存在しているわけではない、という点が挙げられます。

あくまでも、「このジャンルはユーザーへの影響が大きいため、特に注意して評価します」という、検索品質評価者向けのガイドライン上の概念です。実際、Googleがサイト運営者向けの公式ドキュメント内でYMYLという言葉を直接使って説明しているのは、一部に限られています。

▶ 参考:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル

とはいえ、過去のGoogleアルゴリズムに関するリーク情報などでは、特定のクエリやページがYMYLに該当するかどうかを判定するスコアのようなものが見受けられるなど、アルゴリズムの詳細については不明な点も多く残っています。

確かなことは、これらの領域では「誰が書いているか(監修しているか)」「情報は正確で最新か」「サイト全体の運営元は信頼できるか」という点が、他のどのジャンルよりも厳しく審査されるということです。「ただ文字数を増やす」「とりあえずキーワードを詰め込む」といった表面的なテクニックは通用せず、サイト全体の品質管理を抜本的に見直す必要があります。

YMYL領域ではE-E-A-Tが重要視される

E-E-A-Tとは?

E-E-A-Tとは、Googleの「検索品質評価ガイドライン」で定められているコンテンツの品質を評価するための基準です。以下の4つの要素の頭文字から構成されています。

  • Experience(経験)
  • Expertise(専門性)
  • Authoritativeness(権威性)
  • Trustworthiness(信頼性)

以前はE-A-Tの3つでしたが、2022年のガイドライン更新時に「E(経験)」が追加され、現在はこの4要素が重要視されています。

▶ 参考:E-E-A-T と品質評価ガイドラインについて

なぜYMYL領域でE-E-A-Tが重要なのか?

現在、検索品質評価ガイドラインには、YMYLページには最高レベルのE-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)を要求すると明記されています。

"For YMYL topics, we have highly rigorous standards for Page Quality rating because low quality YMYL pages could potentially negatively impact a person’s health, financial stability, or safety, or the welfare or well-being of society."

※AIによる翻訳
"YMYL(Your Money or Your Life)に関するトピックについては、ページ品質の評価において非常に厳格な基準を設けています。これは、品質の低いYMYLページが、人の健康、経済的な安定、安全、あるいは社会の福祉やより良い状態であることに対して悪影響を及ぼす可能性があるためです。"

▶ 参考:Google General Guidelines(Google検索品質評価ガイドライン) ※英語のみ

YMYLジャンルの情報は、ユーザーの健康、財務、安全などの人生に重大な影響を与える可能性があります。もし不正確な情報が上位に表示され、ユーザーがそれを信じてしまった場合、深刻な不利益をもたらす危険性があります。

そのためGoogleは、YMYLページの品質を評価する際に非常に厳しい目を向けており、特に情報の正確性とそれを支える証拠に注目しています。E-E-A-Tの要素をしっかり満たせていなければ、YMYL領域での上位表示は困難です。

YMYL領域でE-E-A-Tの各要素はどう意識すべきか?

YMYL領域でコンテンツを作成する際は、E-E-A-Tの4つの要素を具体的にどのように意識し、コンテンツに反映させるかが対策の要となります。

要素評価要素YMYL領域での具体例
Experience(経験)コンテンツのテーマに対して、実体験や経験があるか・実際にサービスを利用した個人の体験談やレビュー
・お客様の声や導入事例の掲載
Expertise(専門性)テーマに関する専門的な知識やスキルを持っているか・医療資格を持つ医師による病気の解説記事
・FPや弁護士など専門家による監修
Authoritativeness(権威性)発信者やサイトが社会的にどの程度認知・評価されているか・官公庁や自治体などの公的機関が発信する一次情報
・著名な専門家からの言及や被リンク
Trustworthiness(信頼性)情報の正確性、運営者の信頼性などE-E-A-T全体の土台・記事の監修者や執筆者の詳細なプロフィール
・信頼できる出典先へのリンク
・最新情報への定期的な更新

YMYLコンテンツを作成する際は、単に情報を羅列するのではなく、「この記事は誰が、どのような経験や専門性をもとに書いているのか?」「ユーザーに信頼される客観的な根拠はあるか?」という視点が欠かせません。自社のリソースに合わせて、どの要素から強化していくかを検討しましょう。

YMYL領域で順位を上げるSEO対策のポイント

厳しいE-E-A-Tの基準をクリアするため、具体的にどのようなアプローチを行うべきでしょうか。YMYL領域におけるSEO戦略の核となる6つの対策手法を解説します。

①専門家の監修

当該領域の医師や有資格の専門家(FP、弁護士など)を著者や監修者としてアサインし、経歴や保有資格を記載したプロフィールページを作成して「誰が情報を発信しているか」を可視化します。

②公的機関の情報の引用

情報ソースの透明性と信頼性を高めるために、コンテンツ内には公的な一次情報(省庁のガイドライン、関連法規、統計データなど)をソースとして明示します。

③一次情報ページの新設

自社にしか出せない独自データ、顧客へのインタビュー、専門家の独自の見解など、「一次情報(オリジナル情報)」を豊富に含んだページを新設し、競合との明確な差別化を図ります。

④構造化データ実装

作成した高品質なコンテンツや著者情報を検索エンジンへ正確に認識させるため、Person(人物)、Organization(組織)、MedicalEntity(医療情報)などの構造化データを適切に実装します。

⑤定期的に情報を更新

YMYL領域では「情報が古いこと」がリスクになります。法令改正や新しいガイドラインの発表に合わせてコンテンツを見直し、常に最新かつ正確な状態を維持します。

⑥コンプライアンス管理を織り込んだ運用設計

医療広告ガイドラインや金融約款などの制限によりSEO施策が実行不可になる事態を防ぐため、事前に法務部門等と表現ルールを設計し、安全に実行できる体制を構築します。

YMYL領域のSEO取組み事例3選

ここからは、Speeeのコンサルティングによって困難な状況を打破し、大きな成果を上げた3つの事例をご紹介します。

事例1:大手消費者金融

数万件のKWを分析・整理し、自然検索からのCVが134%UP

非常に競合が激しい「カードローン」領域において、綿密なキーワード設計とE-E-A-Tの強化により、新規獲得を大幅に伸ばした事例です。

取り組み前の課題:
YMYL領域のビッグキーワードである「カードローン」などの順位が低下し、指名検索以外からの新規流入が伸び悩んでいました。また、対策したいキーワードが多すぎて優先順位の整理ができず、社内の実行体制にも課題を抱えていました。

Speeeが実施した施策:

  • キーワードのスコアリングと可視化
    「検索ボリューム」「上位獲得の可能性」「CV(契約)への貢献度」などを軸に、数万件に及ぶキーワードを独自のデータ基盤で分析し、確実な成果に繋がる対策ロードマップを策定しました。
  • E-E-A-Tの強化とサイト整理
    情報の専門性・信頼性を担保する形でコンテンツを再設計しました。同時に、サイト内の重複コンテンツや低品質コンテンツを徹底的に整理し、サイト全体の検索評価を底上げしました。

創出した成果:

  • 自然検索流入数が前年比 124% 増加しました。
  • CV(成約・申込)数が前年比 134% 増加しました。
  • 「カードローン」をはじめとする重要ビッグキーワードでの検索順位上昇に成功しました。

事例2:自動車保険関連サービス

ビッグワードの順位下落から最高4位へV字回復

ビッグワードである「自動車保険」の取り組み前の順位が10位前後まで下落傾向にあり、早急なリカバリーが求められていた事例です。

取り組み前の課題:
主力キーワードの順位下落により流入が減少していました。サイト内の情報構造が複雑化しており、どのページがどのキーワードで評価されるべきかの整理ができていない状態でした。

Speeeが実施した施策:

  • 重要配下ページ(下層ページ)の最適化
    「車両保険」や「見積もり」など、各テーマの配下ページにおける評価向上にリソースを集中させました。
  • 重要キーワードの周辺トピックの強化
    ビッグワードの順位変化との相関性が見られたキーワードの対策ページに対して対策を強化しました。
  • Titleタグの最適化
    重要なキーワードを適切に含有させ、ユーザーにとって価値のある情報が一目でわかるようタグを最適化しました。
  • 重複コンテンツの排除とすみ分け
    複数ページ間でコンテンツが重複し、検索エンジンの評価が分散するのを防ぐため、重複箇所を排除し各ページの役割を明確化しました。
  • 重要コンテンツの最上部設置(Needs Met最適化)
    ユーザーの検索意図への適合を最優先にし、ユーザーが求める核心となる情報をページ上部に最適配置しました。

創出した成果:

  • ビッグワード「自動車保険」の検索順位が最高4位まで上昇しました。
  • 周辺キーワード(見積もり、等級、車両保険など)を含む10位圏内ランクイン率が23.4%から30.9%へ向上しました

事例3:AGA専門クリニック

既存ページの改修とE-E-A-T強化で流入数542%増加

競合ひしめくAGA(男性型脱毛症)領域において、徹底したコンテンツ品質の管理と専門性の提示により、大きな成果を創出した事例です。

取り組み前の課題:
競合が激化する中で検索順位が低迷しており、サイト上でのカウンセリング申込数が目標に到達していませんでした。

Speeeが実施した施策:

  • CV寄与度が高いページの集中最適化
    闇雲に記事を増やすのではなく、最もCVに繋がりやすい「治療ページ配下」を中心とした既存ページのコンテンツ最適化を実施しました。
  • コラム新設とリンク最適化によるKW拡張
    ユーザーの悩みに応えるコラムページを新規作成し、内部リンクを最適化することで対策キーワードの面を広げました。
  • 厳格なE-E-A-T強化
    医師情報のプロフィールを強化しました。さらに、コラム内テキストの記載表現ルール(断定表現の回避や医学的根拠の提示など)を厳密に見直し、医療機関としての専門性と信頼性を検索エンジンに正しく伝達しました。

創出した成果:

  • 10位圏内獲得数が82個から843個へ大幅に増加しました。
  • 自然検索流入数が前年比 542% 増加しました。
  • 重要ビッグワードで検索順位1位を獲得しました。

その他のYMYL領域である医療・クリニック業界のSEO成功事例やノウハウは、こちらをご参考ください。

クリニック・医療系SEO対策~事業モデル別戦略・成功事例を解説

クリニック・医療系SEO対策~事業モデル別戦略・成功事例を解説

クリニックが抱える根本的な集客課題を紐解き、確実に集患(KGI)に直結させるための戦略から、最新のアルゴリズム対策まで、本質的なクリニック・医療領域のSEO対策について、プロの視点で徹底解説します。

記事を読む

YMYL領域のSEOは、確かな実績を持つSpeeeへご相談を

YMYL領域におけるSEOは、法規制への対応、最新のアルゴリズム理解、そして何より「ユーザーにとって本当に正しい価値を提供しているか」という本質が問われる総力戦です。

一度順位が下落してしまうと、自社内のリソースだけで原因を特定し、数万ページの整理やコンテンツの再設計を行うのは至難の業です。

YMYL領域のSEOでこのようなお悩みはありませんか?

  • コアアップデートで主力ページの順位が下落し、戻らない
  • 重複コンテンツが影響していると言われたが、どう整理すればいいか分からない
  • コンプライアンスが厳しく、SEO施策が思うように進まない

もしこのようなお悩みがあれば、SEO分野のパイオニアとして18年、3,500社以上の支援実績を持つSpeeeにご相談ください。

今回ご紹介した事例のように、膨大なデータ分析に基づいた「確実な戦略」と、法令遵守を前提とした「盤石な実行体制」で、貴社の事業成長に直結する道筋をご提案いたします。

【Q&A】YMYL領域のSEO対策に関するよくある質問

Q. 過去にSEO会社に依頼しましたが、YMYL領域だからと順位が上がりませんでした。Speeeなら可能ですか?
A. YMYL領域は難易度が高いのは事実ですが、「上がらない」わけではありません。Speeeでは、単なるコンテンツ追加ではなく、事例でご紹介したような「重複コンテンツの徹底排除による減点要素ゼロ化」「コンプライアンス管理を織り込んだ運用」など、サイトの土台から見直す抜本的なコンサルティングを行います。まずは貴社サイトの現状課題を無料で診断・ディスカッションすることも可能です。
Q. コンテンツの整理(統廃合や削除)を行うと、一時的にアクセスが減るリスクはありますか?
A. 不要なパラメータや重複ページを削除・リダイレクトすることで、一時的なトラフィックの変動が起こる可能性はゼロではありません。しかし、中長期的にはサイト全体の評価の改善に繋がり、結果的に事例のようにCVに直結する重要キーワードでの順位上昇・流入増に大きく貢献します。Speeeでは、影響範囲を事前にシミュレーションし、リスクを最小限に抑えた安全な移行計画をご提案します。
Q. AI検索(ChatGPT、AI による概要など)に対して、YMYL領域で有効な対策はありますか?
A. AI検索においても、大前提としてYMYLの厳しい評価基準(E-E-A-T)をクリアした質の高いコンテンツであることが求められます。それに加え、公的な一次情報をソースとした正確性の高い情報の掲載と、AIが情報を抽出しやすくするための構造化データの実装が有効です。Speeeでは独自のAEOプロジェクト運用メソッドを活用し、次世代の検索体験にも対応したコンサルティングを提供しています。
※優先するソース:
追加によりGoogle検索のニュースやAIの概要で
当サイトが見つけやすくなります。

著者・監修者情報

著者: Speee Marketing Insights編集部

株式会社Speee が運営する「Marketing Insights」は、"事業を進化させるデジタルマーケティング"をテーマに情報を発信しています。SEO、AEO、Web広告、CVR改善などの実践的なノウハウから、戦略策定や市場動向を読み解く深い洞察まで、幅広いコンテンツをお届けしています。

監修: Speee SEO Lab(リサーチチーム)

SpeeeのSEOコンサルティングの最前線で研究・分析を行う専門チーム。18年間・3,500社以上の支援実績から得られた膨大なデータと最新のアルゴリズム動向を分析し、成果に直結するSEO戦略を導き出している。

責任者: 星 太心(ほし たいしん)

マーケティングコンサルタントとして、クライアントの本質的な事業課題に向き合い、最重要指標である継続率において高い実績を誇る。SEOコンサルティングの事業責任者として人材育成やサービスの成長を牽引し、組織・事業の多面的な課題解決に取り組む。

プロフィール詳細はこちら