老舗スポーツメーカー・デサントが挑むマーケティング変革―
Speeeと「ワンチーム」で築いた、事業を前進させるデジタル広告戦略とは

株式会社デサント × 株式会社Speee

スポーツ用品の製造・販売を手掛け、「すべての人々に、スポーツを遊ぶ楽しさを」という理念のもと、数々の製品を生み出し続ける株式会社デサント。同社は現在、マルチブランド展開の強みを活かした各ブランド事業の成長に向け、変化する顧客行動を捉えながら、デジタルを含む多様な顧客接点を活用したプロモーションを重視しています。
9つにも及ぶブランドを展開する環境下で、かつては広告運用の分断や社内リソース不足といった課題を抱えていました。その状況を打破するべくパートナーに選んだのがSpeeeです。「成果が出ない一番苦しい時期」に、なぜデサントはSpeeeを信頼し続けたのか。そして、いかにして広告費を“コスト”から“事業成長への投資”へと変えていったのか。デサントのデジタルマーケティングを牽引する皆様とSpeee担当者に、プロジェクトの軌跡を伺いました。

業種

スポーツ用品

サイトタイプ

ECサイト

ご支援領域

デジタル広告運用

株式会社デサント様とSpeee担当者の集合写真
株式会社デサント×Speee

プロジェクト関係者のご紹介

福田 隆允 様

株式会社デサント

福田 隆允

ブランドプロモーション室 プロモーション3課 課長

井口 翔平 様

株式会社デサント

井口 翔平

ブランドプロモーション室 プロモーション3課

平野 信之 様

株式会社デサント

平野 信之

ブランドプロモーション室 プロモーション3課

大伏 可純 様

株式会社デサント

大伏 可純

ブランドプロモーション室 プロモーション3課

西村 佳穂 様

株式会社デサント

西村 佳穂

ブランドプロモーション室 プロモーション3課

髙橋 一生

株式会社Speee

髙橋 一生

トレーディングデスク BU / サービスグループ / アカウントチーム / リーダー

柳原 稜

株式会社Speee

柳原 稜

トレーディングデスク BU / サービスグループ / アカウントチーム

松元 貴也

株式会社Speee

松元 貴也

トレーディングデスク BU / プランニンググループ / コンサルタント

Why Speee?

  • 課題

    • 認知施策と獲得施策における管理部署・KPIの分断と、フルファネル戦略の欠如
    • 9ブランドで複数代理店が混在することによる、マーケティング戦略の分散
    • 社内のデジタル専門知識不足と、一気通貫した運用体制構築の必要性
  • Speeeへの
    決め手

    • 非現実的な目標を安請け合いせず、事業目的に沿った適切な評価基盤を提案する誠実さ
    • 単なるデジタル広告の戦術にとどまらず、マーケティング全体の「戦略」から議論できる事業視座の高さ
    • 9ブランドに平等かつ最速で対応する圧倒的なスピードと、伴走力の高さ
  • 効果

    • 圧倒的な対応スピードと泥臭い伴走による、過去最高水準のROAS改善
    • 全社の「統合的マーケティング戦略」実現に向けた、強固なワンチーム体制の構築

SESSION 01

デジタル強化の裏で顕在化した、認知と獲得の分断

まずは、デサント様がデジタルマーケティングに注力され始めた背景をお聞かせください。

福田様:本格的に注力し始めたのは、ここ2年ほどです。当時、私はEC部門に所属しており、メルマガやアプリ、LINEといったオウンドメディアを通じた既存顧客からの流入や売上の伸びに、徐々に鈍化を感じていました。EC事業をさらに成長させるためには、既存顧客との関係を深めるだけでなく、新たなお客様との接触機会を増やす必要があると考えていました。

また、競合ブランドとの検索ボリュームにも差があり、EC売上の拡大だけでなく、ブランドとしての認知やオンライン上の顧客接点そのものを広げることが課題だと感じていました。今は、ブランドや商品との最初の接点がオンラインから始まることも少なくありません。だからこそ、検索や広告を通じて、興味を持っていただくきっかけを増やすことが重要だと考えます。そうした背景から、デジタルマーケティングを専門に担う課が新設され、デジタル広告の活用を本格的に進めることになりました。

福田 隆允 様
福田 隆允 様(株式会社デサント ブランドプロモーション室 プロモーション3課 課長)

―全社的な期待が高まる中、当時の広告運用やEC事業には具体的にどのような課題があったのでしょうか?

井口様:組織の運用体制に大きな課題がありました。当時は認知施策と獲得施策で部署が分かれていた上に、扱うブランド数の多さに対して決定的に人数が不足しており、部署間での横の連携が組織として難しかったです。その結果、認知側はインプレッションやクリック、獲得側はROASというように、それぞれが複数の代理店を巻き込んで別々のKPIを追う形になってしまい、フルファネルでの一気通貫した戦略は描きにくい状態でした。

井口 翔平 様
井口 翔平 様(株式会社デサント ブランドプロモーション室 プロモーション3課)

福田様:そのため、代理店も全社で混在しており、戦略が散らばっている状態でした。このままでは新規顧客が減り、ブランドの成長そのものが鈍化しかねないという危機感があり、フルファネル運用を実現するために代理店を集約し、組織を再編するという動きに至りました。

SESSION 02

なぜSpeeeだったのか。戦術の前に「事業戦略」を語れるパートナー

当時は複数社から提案を受けたとお伺いしていますが、最終的にパートナーとしてSpeeeを選んでいただいた理由は何だったのでしょうか?

福田様:Speeeさんが印象的だったのは、コンペでの提案スタンスです。我々が提示したROASや売上目標に対して、目標達成を前提としたシミュレーションをご提示いただくケースが多い中、Speeeさんだけが「ミドルファネルに対して、この目標を追うのは現実的ではない」と率直な見解を示してくれました。単に目標達成を約束するのではなく、「間接効果も含めて適切に評価することが重要だ」と、評価基盤の整備からご提案いただいた点で信頼できると思いました。

柳原:認知施策で獲得施策同様のGA ROASを目指すのは理想的な目標設定とは言えないと考えています。これはGA ROASが低いために認知施策が評価されないことで、獲得施策に偏った広告配信になり、将来的な売上の縮小が危惧されるからです。だからこそ、認知施策の初回接触や間接的なコンバージョンをどう評価していくかという、事業の売上拡大という目的に沿った現実的なご提案をしました。

柳原 稜
柳原 稜(株式会社Speee トレーディングデスク BU/サービスグループ/アカウントチーム)

福田様:また、「流行に敏感な層にはどうアプローチするか」「実需で動く層にはどう届けるか」といった考え方や、「イノベーター理論」などのマーケティングの上位概念を踏まえたご提案をいただけたことも大きかったです。単なる広告運用の改善案ではなく、「ブランドをどう成長させるか」という事業視点からロジックが組み立てられていたため、社内でも納得感を持って共有することができました。
我々は、デジタル広告はあくまで事業を伸ばすための「戦術(手段)」であり、マーケティングの「戦略」があってこそのものであるという大前提を重視しています。Speeeさんはこの上流を理解した上で会話ができるため、単なる運用代行という枠を超えたパートナーとして一緒に取り組みたいと思えました。

SESSION 03

苦境の中で確信した、単なる代理店ではないパートナーの価値

プロジェクトが開始して以降、まずは成果の面で苦しい時期があったと伺っています。

福田様:そうですね。指名検索数の減少やCPCの高騰、さらには予期せぬアカウント停止などの外的要因も重なり、当初描いていた成果とのギャップに悩まされる苦しい時期がありました。当時は月に数回、関係者に対してアクションをレビューする機会があり、その過程で広告のあり方にとことん向き合いました。売上への直接的な貢献だけでは捉えきれない広告の介在価値を、どうすればデータで示し、社内に理解してもらえるのか。四六時中、そのことを考えていましたね(笑)
チーム全員で広告管理画面にかじりつき、細かな変化まで分析しながら、仮説と検証を繰り返した経験は、現在の取り組みの礎になっていると思います。

―そのような状況下で、他社へのリプレイスを検討する声は上がらなかったのでしょうか?

井口様:正直な話、社内でも様々な意見がありました。ただ、短期的な成果だけで判断してSpeeeさんを変えよう、とは思いませんでした。最大の理由は、圧倒的に突出している「対応スピード」と、当社の事情にまで寄り添ってくれる「対応の細やかさ」、そして「データに基づく示唆の質」です。

福田様:スピード感については、業界標準と比べても突出していると感じた出来事があって、直近で代理店様数社とお話をした際、「Speeeさんには依頼から2〜3日というスピード感でこの量を入稿対応していただいている」とお伝えしたところ、「通常の体制ではそこまでの対応は難しい」と驚かれたんですよね。加えて、配信後の分析や改善に向けた示唆出しも高い頻度で行っていただいています。

井口様:9つものブランドが混在する中で、優先順位をつけずに全ブランド平等に、最速のスピードで対応していただけていることに改めて感謝しています。

平野様:現場の視点で言えば、各ブランドそれぞれに対する「理解度」の深さも大きな理由でした。当社はブランドごとにポジションもターゲットも全く異なります。Speeeさんはその複雑な特性をしっかりと理解した上で運用してくださっていました。もし他社へリプレイスすれば、このブランド理解をまたゼロから構築し直すことになり、多大な労力がかかります。すでにその土台ができあがっていたことは、現場として非常に心強かったですね。

平野 信之 様
平野 信之 様(株式会社デサント ブランドプロモーション室 プロモーション3課)

井口様:当社の事情に寄り添ってくれる細やかな対応力もSpeeeさんにお願いし続ける理由です。当社はデジタルマーケティングの専門外のメンバーが多く、社内への報告や理解浸透に苦労していました。社内報告用のレポートに関して「専門用語をできるだけなくして、社内の誰もが共通認識を持てる表現にしてほしい」とお願いした際も、快く対応いただけました。

松元:我々としても、代理店と広告主という関係ではなく、同じ目標を追う「ワンチーム」だという意識があります。成果を出すためには、広告運用だけでなく社内の理解や意思決定も重要です。だからこそ、レポートの表現や共有方法まで含めて、デサント様が動きやすい形に合わせることを大切にしています。

福田様:対応力という点では、プロジェクト始動当初の伴走も非常に大きかったです。当時はまだ社内のデジタル専任体制が整っておらず、私一人で複数ブランドの施策を横断して見なければならない状態でした。そうした中で、日々の運用課題や施策の方向性について密に相談しながら、一緒に体制と進め方を作り上げていただきました。

柳原:本当に密にコミュニケーションを取らせていただいていましたね。デサント様の「なんとしてでも売上を伸ばすんだ」という強い熱量を肌で感じていたからこそ、我々も全力で応えたいという思いでした。

福田様:そうした日々のコミュニケーションの基盤があったことに加えて、Speeeさんからいただく分析や提案には一貫性があり、データに基づいた課題整理や改善提案を積み重ねていけば、中長期的には必ず成果に繋がるという確信を持っていました。

SESSION 04

「ワンチーム」で生み出した、過去最高水準の成果

不調期を乗り越え、その後どのように状況が好転していったのでしょうか?

柳原:外部要因は確かにあったのですが、それを目標未達要因としてご報告しても、デサント様が社内へ共有する際の不安要素となるだけで、建設的ではないと考えました。だからこそ、先ほど福田様からもありましたが、なんとかして「両社でコントロールできる改善のレバーは何か」を探し出し、そこに対して泥臭く仮説検証を重ね改善案をご提案し続けたことは大きかったと思います。

髙橋:実は一番成果が苦しかった時期、私と柳原の間で「もっとこうした方がいい」「このご報告の仕方ではダメだ」と、時には意見がぶつかるほど社内で激しく議論を重ねていたんです。今思えばかなりピリピリしていましたが、その中でチームとして諦めずに粘り強く改善策を出し続けたことが、今の成果に繋がっていると思います。
そしてもう一つ、その提案の数々を成果に結びつけたのは、間違いなくデサントの皆様の圧倒的な実行力です。これまで数多くの企業様をご支援してきましたが、皆様の社内調整や交渉のスピード感は間違いなくトップクラスだと感じています。弊社からご提案した数多くの施策が止まることなく進んでいったのは、そのおかげです。

松元:パフォーマンスを発揮しやすい環境をデサント様側が作ってくださったからこそ、我々も「なんとしても期待に応えなければ」と社内体制を見直し、提案から実行までやり切ることができました。デサント様とSpeeeが一体となって生み出した実行量が、成果の好転に直結したと感じています。

松元 貴也
松元 貴也(株式会社Speee トレーディングデスク BU/プランニンググループ/コンサルタント)

―成果が生まれる中で、デサント様の組織にも変化があったのでしょうか?

福田様:おかげさまで、現在は過去最高水準の成果を記録しています。当初設定していた目標ROASを大幅にクリアしました。こうした成果が数字として可視化されたことで、デジタル広告に対する社内の期待や理解も着実に高まっていると感じています。以前は短期的な投資対効果を中心に評価される場面が多くありましたが、現在は売上への直接的な貢献だけでなく、新たな顧客との接点づくりや、ブランドの認知・関心を高める役割も含めて議論できるようになってきました。
もちろん、広告費である以上、成果に対する厳しい視点は必要です。一方で、各ブランドの課題や事業目標に応じて、どのような役割をデジタル広告に担わせるのかを整理し、短期と中長期の双方の視点から投資を判断することが重要だと考えています。

SESSION 05

新たな仲間とともに。現場へ広がるマーケティングの変化

チームが拡大する中で、現場での取り組みやSpeeeとの連携をどのように感じていますか?

大伏様:私は最近デジタル広告チームに加わったばかりで、知識面で不安もありました。しかし、初歩的な質問にも丁寧に答えていただけるので安心して業務に取り組めて、本当に心強い存在です。

大伏 可純 様
大伏 可純 様(株式会社デサント ブランドプロモーション室 プロモーション3課)

西村様:私も以前は店舗営業におり、デジタル領域は未経験の状態で配属されました。どういう広告を出すべきかという初歩的な相談ベースから的確なアドバイスをいただき、スピーディーに協力していただける環境があることはありがたいです。

西村 佳穂 様
西村 佳穂 様(株式会社デサント ブランドプロモーション室 プロモーション3課)

井口様:ブランドによって関係者や方針も異なるため、求められる施策や優先順位は様々です。そのような環境下でも、各ブランドの状況や課題を丁寧に理解いただきながら、日々の相談や課題整理、関係者との認識合わせや意思決定を支援いただけていますね。

SESSION 06

デジタル広告の枠を超えて。統合マーケティング組織への挑戦

最後に、今後の展望とSpeeeへの期待をお聞かせください。

井口様:これまでは広告成果を中心に見てきましたが、今後は店舗への送客やブランド認知も含めて評価していく必要があります。オンライン・オフラインを分けて考えるのではなく、顧客接点全体をどう設計するかという視点でマーケティングに取り組んでいきたいですね。

平野様:このチームの中だけで成果を出して終わりではなく、その知見を社内へ広げていくことも重要だと思っています。当社はまだまだデジタル活用の余地が大きい会社です。だからこそ、デジタル広告やデータ活用の重要性を社内のさまざまな部署へ伝えていくことも、我々のチームの役割だと考えています。

大伏様:私が担当しているブランドは、どちらかというと店頭販売や卸売の比率が高いブランドです。そのため、ブランド内でもデジタル施策が優先されにくい場面がまだあります。ただ、お客様の情報収集や購買行動が大きく変化している今、店頭が強いブランドであってもデジタルへの取り組みは欠かせません。私自身まだ勉強中の部分も多いですが、ブランド内でもデジタルの重要性をしっかり発信しながら、引き続きご一緒できればと思っています。

西村様:私は以前、店舗営業を担当していたため、今はこれまでとは全く違う立場から商品やブランドを見るようになりました。だからこそ、ブランドとして本当に届けたい商品やメッセージが、広告だけでなく店頭でも同じタイミングで発信されていることの重要性を感じています。オンラインとオフラインがつながった状態をつくれるよう、今後も取り組んでいきたいと思っています。

福田様:私の目標は、現在の部署を起点にして、デサント全社の「統合的なマーケティング戦略」を担う組織へと進化させることです。ブランドの設計からメディアへの落とし込み、そして店頭の戦略まで、オンラインとオフラインを一気通貫して「実行」する組織でありたい。理想を語るだけではなく、我々はしっかりと構造を作り、実行していきたい。Speeeさんには、引き続きそのための事業全体のマーケティングパートナーとして伴走していただきたいです。

髙橋:今後はさらに新しい取り組みが増えていくと思いますが、現場の柳原や松元が最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、引き続き盤石な社内バックアップ体制を構築してまいります。重要なのは万が一成果が落ちた時です。その際にも社内でしっかりと議論を重ね、迅速にサポートできる体制を整えながら伴走させていただきます。

髙橋 一生
髙橋 一生(株式会社Speee トレーディングデスク BU/プランニンググループ/コンサルタント/リーダー)

松元:デサント様との取り組みは、デジタル広告の枠を超えた提案に対しても、常に前向きにご検討いただき、社内で動いていただけることに深く感謝しています。デジタル広告=EC売上を伸ばす、という印象が先行しがちですが、チャネルを横断したブランド認知や事業全体の売上を伸ばす伴走者として、引き続き全力を尽くします。

柳原:皆様を中心として、全体のマーケティング施策を最適化し、それぞれの施策が生きるような連携を作っていければ、オンラインのみに留まらず、オフラインへの売上・集客貢献も可能であると考えています。事業成長を前進させるワンチームとして、引き続き最速で伴走し続けたいと思います。

―本日は貴重なお話をありがとうございました。

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