SESSION 01
PV20万でも「これは違うのではないか?」。数字と実態の乖離
まずは、Speeeにご発注いただく前の経緯からお伺いしたいのですが、当時はどのようなマーケティング課題を抱えていらっしゃったのでしょうか?
川上様:会社として年々売上目標がストレッチしていく中で、集客もそれに追いついていかなければいけないというプレッシャーがマーケティング部にはありました。
そこでオーガニック流入に目を向けた時、一番の稼ぎ頭はオウンドメディアの『営業ラボ』でした。私がこのポジションに就く前から運用していて、PVも月間20万を超えるくらい出ていたんです。
松野:20万PVというと、BtoBのオウンドメディアとしてはかなりの数字ですよね。
川上様:数字だけ見ればそうなんです。ただ、中身を詳しく見てみると、「PV稼ぎ」の記事が溢れている状態になっていて。
実例で言うと、「メールのテンプレートの作り方」とか「Excelの使い方」とかですね。特に4月の新入社員が入社する時期になると、アクセスが上がるんです。『営業ラボ』の中で一番人気がある記事は「Excel」だったんですよね(笑)。
「これは、何か違うのではないか?」と。もちろん、ビジネスパーソンが情報を収集するメディアとして成長していく意義はあるかもしれません。でも、Excelを調べている新入社員が、いきなりSFA(営業支援システム)を導入しようとはならないですよね。
一度方向転換した方がいいんじゃないかと思い、それならば新しいパートナーさんをちゃんと据えた上で、戦略から練り直そうと考えたのがSpeeeさんとの商談のきっかけです。
松野:当時はフリーランスの方が入られていて、過去には別のパートナーさんとご契約されていた時もありましたよね。
川上様:はい。ただ、以前の状況を聞いていると、各社に依頼した理由はこれといってなかったようで...。実は私たちの組織はもともと「営業企画部」という名前で、 様々な業務の中でマーケティングも行っている、という 状況だったんですよね。ただちゃんとマーケティング部として自立して機能するように社内の編成が変わり、それに応じて部署への期待も変わっていきました。
そんな中で、今回は成果をきちんと出すためにも、自分たちで意思を持ってパートナーを選定したかったので、コンペを開いて各社さんの提案を聞いたうえで、最終的にSpeeeさんを選びました。そのおかげもあって、先日Speeeさんをパートナーとして継続すると判断した際にも、「(事業目標に対して)現状はこういう進捗で、今後期待できるから続けます」とはっきりと社内にも伝えられました。

SESSION 02
選定の決め手は「事業戦略への伴走力」と「盤石な体制」
当時、コンペには数社参加されていたと思いますが、最終的にSpeeeを選んでいただけた理由は何だったのでしょうか?
秋元様:当時私たちのチームには、この施策を やりたい・ やらなきゃということはたくさんあったんですけれども、それが体系化されてないというか、手当たり次第になってしまっている状態でした。
どこをどう改善したら、どこの数値が伸びるのかっていうのが、見えているようで見えてないという課題を感じていました。
目標から落とした各施策のKPI設計や戦略立案といった部分を、一緒に、なんならリードして進めてくれそうだと一番感じたのがSpeeeさんでした。
松野:SEOの提案ではあったものの、BtoBのセールスアンドマーケティングの特徴、マーケティングからセールスにリードを供給して商談をして最終的に受注・売上につながっていくというパイプラインを踏まえてご提案した点は、そう感じていただけたポイントの1つだったと思っています。
秋元様:おっしゃる通りです。SEOだけ、とかマーケだけしか見ていないと、よくわからないKPIを置いたりされることがあるので、その点は目線が合っていて安心できました。
川上様:私が一番大事にしていたのは、「パートナーとして長くやっていけるか」という点です。特にSpeeeさんは、営業担当と実務担当のバランスがすごく良かった。
私も元々営業をやっていたので思うんですが、営業だけが強い会社にはリスクを感じていて。「契約までは一生懸命だけど、いざ契約してプロジェクトが始まったら、この人は『置物』みたいになっちゃうんじゃないか?」って。で、現場の担当者が出てきたら「聞いてません」みたいな。そういうのが一番困るんです。
その点、Speeeさんは営業の方もプロジェクトの担当の方も提案段階からしっかり弊社やプロジェクトのことを理解してくれているように感じました。「プロジェクトに入ってもちゃんと話が通じるな」という手応えがあったのは大きかったです。
松野:プロジェクト担当者のアサインと連携は、社内でも密に進めましたね。
川上様:あとは、プロジェクト全体の体制も見ていましたね。
ちゃんとプロジェクト体制を組んでサービス提供してくれる企業にお願いすることで、リスクヘッジもしつつ、安定したパフォーマンスを期待できると考えました。
―「内製化しよう」という話にはならなかったのでしょうか?
川上様:そういった点も検討しました。
ただ、我々社内の人間がやるべきなのは、事業全体の戦略やコンセプトの策定であって、SEOといった専門性が高い領域まで内製化する必要はないのかなと。技術やアルゴリズムが半年に一回くらいのペースで変わっていきますし、直近だとAI関連の話もあって、キャッチアップし続けるだけでも大変です。
それを戦略策定から運用まですべてできるように、今いる社員を一から教育するのは時間がかかりすぎますし、かといって中途でスペシャリストを採用しようと思っても、採用要件も高くて見つけるまで時間がかかる。もし採用できたとしても、優秀ゆえ他社に引き抜かれる可能性が十分にあります。
苦労して時間やお金をかけて採用してその方にノウハウを溜めても、短期間で離職されたら、その時間とコストがムダになってしまう。
属人化のリスクを考えると、常に最新の知見を持っているSpeeeさんのような専門組織にお願いした方が、圧倒的に投資対効果が良いと判断しました。

SESSION 03
「それはSEOじゃないので」とは言わない。マーケティングの戦略から伴走するSpeeeの支援
実際にプロジェクトが開始してからについてもお伺いします。当初はオーガニック(SEO)での成果がメインテーマでしたが、途中から支援領域が広がっていきましたよね。
小川:当初のKPIはコラムもサービスページも同質に扱ったWeb上のCV数全体で、かつスコープもオーガニックに閉じていました。
ただプロジェクトを進めていく中で、事業目標達成のためには、サービスページにおけるCVR改善の余地が非常に大きいと感じ始めました。そこからKPI設計において、コラムとサービスページのCVを分けた上で、サービスページにおけるCVR改善にリソースを投下していくことになりました。
また同時期に指名検索における広告側のパフォーマンスが改善していることもあり、サービスページに閉じずに広告LP側のCVR改善にも取り組み始めました。訴求改善やCVポイントの最適化など、この部分の対策が結局この取組みの中で最もCV寄与した施策になっています。
このあたりからもはやKPIはオーガニックや区別のないCVではなく、プル型チャネル(オーガニックや検索広告など)のサービスCV、プッシュ型チャネル(ディスプレイ広告やMeta広告)のサービスCV、コラムCVの3つを追う形となりました。BtoBマーケの実態を反映した設計になっていきましたね。
川上様:我々の商材である「eセールスマネージャー」は長い歴史があるんですが、 十分な知名度があると思っていました。しかし、 そんなことはないというのが見えてきたんですよね。
商材をリニューアルしたり、 拡充 したりしていることもあり、改めて認知を獲得しなければ、先細りになってしまう。その中でオーガニックだけではなく、広告施策やもっというとCMや展示会だったり、そこで認知を得て指名で検索してくださった方をいかにとっていくか、ということにも注力するようになりました。
その中で、Speeeさんに柔軟に対応いただけたことは非常にありがたかったです。「我々が今こういう状況でこういうことを目指してます」 と なった時に、「いや、うちはSEO専門なんで」ではなくて、領域を広げて議論できることは、実はすごい助かってたりするんですよね。
小川:まず最初にお客様の描いている事業成長戦略があるわけですよね。そして、我々SpeeeはSEOや広告などデジタルマーケティングに関するノウハウとデータ検証・活用のケイパビリティを持っている。その構図の中で、お客様の描く成長戦略を実現するためにできることはすべてやりたいと思っています。
例えば、前回訪問させて頂いた際に、川上さんが先ほどおっしゃっていたように、「市場拡張と認知のアップデートを図っていくために、来期はOOHの認知施策に力を入れたい」とおっしゃっていたので、その次の定例MTGには直近実施したOOHの効果を検証したうえで、Webで何をしていくかを議論するというアジェンダに臨機応変に変えるなど、「ソフトブレーン様が実現したいことが何か」を常に意識して取り組んできました。
実際に弊社からお出しした定量データによってソフトブレーン様社内の施策効果の理解が進み、今期の認知施策実現に寄与したと聞いてうれしかったですね。
秋元様:最初は確かにSEOのプロジェクトだったはずなんですが、今ではWeb施策全般、マーケティング全般を相談できるパートナーさんだなと思っています。
「こういうことをご相談できますか?」とリクエストすると、小川さんが社内の専門部署に確認してくれて、知見を持って返してくれる。困ったときに相談できる先があるのは助かっています。
社内でも、何かわからないことがあったり、問題がおきると「一旦小川さんに相談してみよう」という話になっていますね(笑)。

SESSION 04
CV数110%成長―顕在層を確実に獲得しつつ、潜在層へのアプローチもないがしろにしないSEO×CVR改善の成果
具体的な成果についてはいかがでしょうか?
小川:定量成果で言うと、サービスサイト全体のCV数が昨対比で110%成長しました。
ターゲットであり、かつニーズが顕在的な顧客を広告やSEOでしっかり集客できたこと、CVR改善を進めて取りこぼすことなく獲得までもっていけた結果だと捉えています。
川上様:以前は営業現場から「もっと商談確度の高いリードが欲しい」といったフィードバックをもらうことが多かったです。「リードの質が悪い」「アポにならない」と。
でも最近は、問い合わせ内容に具体的な相談が書かれていることが増えて、明らかに質が改善してきた実感があります。営業からもマーケからのリードについてポジティブなコミュニケーションをもらえることが増えました。
もちろんリード数は増えているわけなのですが、別に2倍になってるわけではないんです。でも営業がフォローする価値があると思える、質の高いリードが増えていることで、営業の体感としてはリードがすごく増えたという感覚があるのかもしれないですね。
―BtoBのセールスアンドマーケティング組織においては非常に大きな変化ですよね。
川上様:そうなんです。ただ、今いるホットリードを獲得することはもちろん大事なのですが、本当に今すぐ導入したい顕在層を広告とかだけで狙おうとすれば、獲得単価(CPA)はどんどん上がっていきますよね。
我々のビジネスモデルとしての勝ちパターンは、2年、3年と追客して、ハウスリストの中で醸成(ナーチャリング)してから受注する形なんです。だから今はホットじゃなくても、接点をとってそこから育成して将来的なホットリードを増やすことも必要なんです。
そういった中で、オウンドメディアの記事で接点をとっていくことは非常に大事なので、「育成対象」として適切なリードが入ってきているかという視点で、どういったキーワードでとっていくか戦略をブラッシュアップしながら取り組めたことも大きかったです。
小川:先ほど商材拡張、マルチプロダクト戦略の話がありましたが、「ワークフロー」や「MA(マーケティングオートメーション)」といった新規領域に対しても、事業方針の転換にあわせてスピード感をもって記事作成を進められたことはよかったと思っています。
比較系の記事などですでに上位を獲得できているので、さらに拡張して顧客との接点を増やせていけたらよいと思っています。

SESSION 05
マルチプロダクト戦略と、ソフトブレーンだからこそできる価値提供
最後に、今後の展望やSpeeeへの期待について教えてください。
川上様:これまではSFA/CRMが中心でしたが、これからは「ワークフロー」や「MA」といった周辺商材も含めたマルチプロダクト戦略を加速させていきます。
ただ間口は広げつつ、これをフックにして、結果的にはCRM/SFAに収斂させていきたいということもあるんです。MA1本でやっている企業と真っ向勝負するのではなく、MAを我々の1番得意とするCRM/SFAと組み合わせた時のソフトブレーンならではの価値を伝えていかなきゃいけないと思っていますし、それをもっとお客様に知ってもらう方法がないか模索しているところです。
例えば、まずはすでにeセールスマネージャーを使ってくださっているお客様に、周辺商材を使っていただいて価値を感じていただけた部分を事例にして発信していけたりするとよいかなと思っています。
Speeeさんにはここまでの取組の中で、我々の事業方針や戦略を理解いただいて、それに呼応して領域問わずご支援いただけていることは非常にありがたいと思っています。
これからも、このプロジェクトできちんと結果を出してお客様に価値を届けるために、事例の話もそうですがやらなければいけないこと、試したいことがたくさん出てくるので、一緒に試行錯誤してほしいです。
秋元様:SEOだけではなく、マーケティングや事業の頼れるパートナーとして、引き続きお願いしたいと思っています。
小川:ありがとうございます。まずはオーガニック(SEO)で勝てる領域を確実に増やしていくことは変わらずやっていきます。
そのうえでマーケティング全体、さらには営業まで広げてデータを可視化したり、分析を進めて施策に反映していくことで、セールスアンドマーケティングや事業全体の成果に貢献していきたいと思っています。
―本日はありがとうございました。

インタビュー本文中に記載の企業名・役職・掲載情報等は、2026年1月時点のものです。









