「SEOは本当に伸びるんだ」—。流入数2倍を達成したリーガルコーポレーションが語る、SpeeeのEC SEO戦略の裏側

株式会社リーガルコーポレーション × 株式会社Speee

日本のシューズ業界を代表する、株式会社リーガルコーポレーション。100年以上の歴史を持つ同社は、公式ECサイト「REGAL ONLINE SHOP」の集客において、SpeeeのEC SEOコンサルティングを導入し、オーガニック検索経由の月間平均セッション数を215%にまで増加させることに成功しました。
本インタビューでは、EC事業の新たな成長基盤を築くに至ったSEOプロジェクトについて、お話を伺いました。

業種

小売

シューズ

サイトタイプ

ECサイト

ご支援領域

SEO

リーガルコーポレーション様とSpeee担当者の集合写真
株式会社リーガルコーポレーション×Speee

プロジェクト関係者のご紹介

佐野 恵 様

株式会社リーガルコーポレーション

佐野 恵

コミュニケーションデザイン部 CXデザイン課 課長

安田 理沙子 様

株式会社リーガルコーポレーション

安田 理沙子

コミュニケーションデザイン部 CXデザイン課

長谷川 嵩

株式会社Speee

長谷川 嵩

マーケティングインテリジェンス事業本部 アカウントプロデューサー

浦 瑠一朗

株式会社Speee

浦 瑠一朗

マーケティングインテリジェンス事業本部 アカウントプランナー

加藤 沙良

株式会社Speee

加藤 沙良

マーケティングインテリジェンス事業本部 プロジェクトディレクター

Why Speee?

  • 課題

    • Web広告に依存した集客モデルに、将来的な不安を感じていた
    • ECモールが検索上位を占める市場環境や社内でのノウハウ不足から、SEOに踏み切れずにいた
  • Speeeへの
    決め手

    • サイトを深く分析し、自社では気づけなかった本質的な課題を具体的に指摘する提案力の高さ
    • 「将来的な自走」まで見据えた、事業の根本的な成長を共に目指すパートナーとしての姿勢
  • 効果

    • 2年間のお取り組みで、オーガニック検索経由の月間平均セッション数が2倍以上に増加
    • サイトリニューアル後に落ち込んだ指名キーワード(ブランド名など)での順位・セッションが大幅に回復・成長し、売上増加にも寄与
    • 指名キーワードだけでなく、「革靴」関連のカテゴリ名などの非指名キーワードでも上位表示を実現し、新たな顧客層の開拓に繋がっている

SESSION 01

「SEOの重要性はわかっている。でも…」広告依存から抜け出せなかったジレンマ

本日はありがとうございます。まずは、Speeeにお声がけいただく前の状況について教えていただけますか?

佐野様:当時からSEOの重要性自体は認識していました。ただ、どうすればいいかが分からなかった。関連書籍を読んだりセミナーに参加したりもしたのですが、書かれているのはキーワードの知識やタグの使い方といった表面的な話ばかりで、「これをやれば本当に成果が出るのか?」という確信が持てずにいました。

インタビュアー:当時はWeb広告が中心だったと伺っています。

佐野様:そうですね。もちろん、広告でお客様に来ていただくことも一つの手段でしたが、お金を出して集めてくることと、お客様に自然に入ってきていただくことは、全く意味が違うと思っていました。後者は単なるお金の問題ではなく、様々な要素が絡み合うからこそ、きちんと向き合って取り組まないと絶対に無理だ、とは思っていましたね。

インタビュアー:ECモールが強い市場で、SEOに難しさを感じていた部分もあったのでしょうか。

佐野様:それはありましたね。Amazonさんや楽天さんが検索上位を占める中で、「今さらSEOをやっても…」という諦めに近い気持ちがあったのも事実です。実際、自社ブランド名である「リーガル」で検索しても、公式サイトが下の方に表示されるような状況でしたから。

浦:当時、佐野様はSEOにご関心はあったものの、SNS側の強化も検討されていたのを覚えています。その際、「SNS経由でサイトに来訪いただいても、着地したサイトが使いづらければ意味がないですよね」というお話をさせていただきました。アプリ経由の購入も最終的にはWebサイトに遷移する仕組みでしたので、「やはりWebサイトの改善、つまりSEOが重要ですよね」とご納得いただけました。

佐野 恵 様
佐野 恵 様(株式会社リーガルコーポレーションコミュニケーションデザイン部 CXデザイン課 課長)

SESSION 02

「自走まで支援します」事業の未来を見据えた提案が、SEOへの疑念を確信に変えた

SEOを外部に依頼するのは、今回が初めてだったと伺いました。最終的にSpeeeを選んでいただいた決め手は何だったのでしょうか?

佐野様:正直、外部に依頼することへの不安はありました。普段、営業のお電話はほとんどお断りしているのですが、Speeeの浦さんの話は、なぜか納得できるものがあったんです。そこで、まずは一度話を聞いてみようと思いました。

決め手となったのは、やはり提案の解像度の高さです。多くの会社が一般的なサービス説明に終始する中、Speeeさんは我々のサイトを深く分析したうえで、「御社の場合まず取り組むべきは、土台となるテクニカルな部分の改善ですね。サイトにマイナス評価を与えている要素を排除しないと、いくら他の施策をやっても伸びません。」と、我々では全く気づけなかった本質的な課題を具体的に指摘してくれました。

インタビュアー:そのご提案が、佐野様の心を動かしたのですね。

佐野様:正直、最初は半信半疑でした。でも、その施策を実行してみたら、本当にもう、いきなり順位が伸びたんです。「ああ、SEOは正しくやれば本当に成果が出るんだ」と、疑いが確信に変わった瞬間でしたね。

佐野様:それに加えて、もう一つ心を掴まれた言葉があります。商談の場で、浦さんが「将来的には我々がいなくても自走できる状態を目指しましょう。そのためのノウハウはすべて提供します」と断言してくれたんです。普通、そんなことまで言ってくれないじゃないですか。目先の成果だけを追うのではなく、我々の事業の根本的な成長まで考えてくれている。そう感じられたことが、最終的な決め手になりましたね。

浦 瑠一朗
浦 瑠一朗(株式会社Speee マーケティングインテリジェンス事業本部 アカウントプランナー)

SESSION 03

緊急事態からのスタート。段階的に進化させていくSpeeeのメーカーEC SEO戦略

プロジェクトは、予期せぬ緊急事態への対応から始まったと伺いました。

長谷川:そうなんです。ご契約いただき、さあこれから戦略を練りましょうというタイミングで、「実はサイトを統合するんです」というお話を伺いまして。リニューアルの影響で、これまでの指名検索の順位が大きく下落してしまい、プロジェクトは想定外の緊急事態への対応からスタートすることになりました。

インタビュアー:実際に支援が始まってからの印象はいかがでしたか?

佐野様:提案の細かさには驚かされましたね。「どのページに、何を、どう入れてください」ということまで具体的に示してくれる。そのうえで「これをやれば順位がこれだけ上がります」と明確に言われると、「じゃあ、やるしかないですよね」となりますよね。施策の背景まで丁寧に説明してくれるので、我々も納得感を持って施策を進めることができました。

長谷川:施策の背景にあるSEOの構造や評価の仕組みを理解していただいたほうが、施策も記憶に残りますし、スムーズに進めていただけると考えています。なので、そこはできるだけ丁寧にお伝えするよう意識しています。 最近、安田様に実装のご担当が交代されたので、そういった部分をインプットしていただく「SEO勉強会」も改めて実施させていただきたいですね。

インタビュアー:SEOの基本的な仕組みは大きく変わりませんし、とても大事な要素ですよね。一方で、取り組みの期間中にはGoogleのアップデートも何度かあり、その都度施策戦術の修正も必要だったかと思います。そうした変化への対応については、どのようにご評価いただいていますか?

佐野様:本当にすごいと思っていて。Googleのアルゴリズムはブラックボックスなのに、アップデートがあるたびに「こういう傾向が見られるので、こう対策しましょう」と導き出してくれる。「どうしてそんなことまで分かるの?」と、いつも驚かされます。

長谷川:弊社には専門の分析チームがおり、常に膨大な数のサイトの順位変動を定点観測しています。アップデートの兆候が見られると、各担当者が管理するサイトの変化を社内ツールに投稿し、業界やサイトの種別ごとの共通傾向を洗い出すんです。コンサルというと華やかなイメージがあるかもしれませんが、実際はかなり泥臭い作業です。その一次情報とデータに基づき、専門部隊が何が変わったのかを地道に分析し、お客様に還元しています。

長谷川 嵩
長谷川 嵩(株式会社Speee マーケティングインテリジェンス事業本部 アカウントプロデューサー)

佐野様:なるほど…。それはもう、専門家じゃないと絶対にできないことですよね。

インタビュアー:施策戦術だけではなく、戦略面での変化は取り組み期間中にありましたか?

長谷川:指名検索での成果が出てきた後、より新しいお客様にリーチを広げるため、カテゴリ名などの「非指名キーワード」の対策へと戦略の軸足を移すということをしていきました。ただし、単に検索ボリュームが大きいキーワードを提案するのではなく、注力商品などをヒアリングしながら御社にとって最適なキーワードをご提案させていただいています。また、新規投入予定の商品、投入時期のすり合わせや在庫状況などもヒアリングさせていただきながら、時流・トレンドなど市況感の組み込みつつ進めています。

あと、これは指名検索に近い話ではありますが、「品番」での検索対策も重視しています。 御社のように長く商品を愛用されているお客様が多いと、品番で検索される傾向が結構あるんですよね。

安田様:実は、まさに今、ブランドのリニューアルに伴った品番の変更という課題に取り組んでいる最中なんです。人気商品は長く販売しているのですが、少しずつ仕様が変わり、品番も変わるんです。しかも一斉に切り替わるのではなく、旧品番の在庫がなくなり次第、徐々に変わっていくんですね。ただお客様は新しい品番を知らないので、引き続き旧品番で検索してくださるわけなのですが、そうなると自社サイトのページにご案内できないという懸念があると...。こうした課題にも、Speeeさんには細かく相談に乗っていただいています。

安田 理沙子 様
安田 理沙子 様(株式会社リーガルコーポレーション コミュニケーションデザイン部 CXデザイン課)

SESSION 04

オーガニックセッション数215%増。数字が証明したSEOの価値

現在取り組みから2年が経過していますが、成果についてお聞かせください。

長谷川:具体的な数字を私からお伝えしますと、オーガニック検索からの月間平均セッション数は、取り組み前の215%にまで伸長しています。特に最初の1年で、指名検索のセッションが大きく回復・成長したことは、売上増加にも繋がっています。

佐野様:正直、ここまで伸びるとは思っていませんでした。もちろん伸びることを期待して投資をしていますが、200%を超えるというのは、すごいインパクトでしたね。

インタビュアー:社内での反響はいかがでしたか?

佐野様:オーガニック検索だけでこんなに増えているんだ、というのは本当に感じていて、社内のWebに関わるメンバー内でも非常に盛り上がりました。数字という明確な事実が、SEOの価値を証明してくれた形ですね。当初は検索結果の10位から1位に順位が上がるだけで、こんなにクリック率や流入に差があるなんて思ってなかったですからね。

長谷川:これだけの成果が出たのは、大前提として、佐野様をはじめ皆様が全面的に協力してくださったからだと、心から感謝しています。中には開発が絡むような、いわゆる“腰が重い”施策もあったかと思います。それでも、我々の提案に対していつも前向きにご検討いただき、開発会社様との調整が必要なものも先回りして話を進めてくださるなど、迅速に動いてくださった。そのおかげで施策が進んだことが、この結果に繋がっています。

佐野様:我々社内はSpeeeさんのおかげもあってSEOの重要性が分かっています。施策をやればきちんと成果も出るので。だから、社内でも話は通しやすいですし、自信を持って調整を進められていますね。

佐野 恵 様、安田 理沙子 様
佐野 恵 様、安田 理沙子 様

SESSION 05

「リーガルを知らない人」にも届けるために。ECマーケティングで見出すブランドの未来

最後に、今後のECサイトとしての展望についてお聞かせください。

安田様:今のまま行くと、「リーガル」と指名で検索してくださる方は、少しずつ減っていくと思うんです。だからこそ、今後はリーガルを知らない方、特に若い世代の方に、検索を通じて出会えるような対策がますます重要になると感じています。今はお買い物をする前にネットで調べるのが当たり前なので、そうした検索行動の中からリーガルを知ってもらい、サイトを訪れていただく。特に、若い方はビジネスシューズだけでなく、カジュアルな靴も探している方も多いかと思いますが、そもそも『リーガルにカジュアルシューズがあること』を知らないケースも多いんです。そういった方々に、私たちの商品の魅力を届け、サイトでの購入や、実店舗への来店に繋げていきたいです。

佐野様:安田が言った通り、新規のお客様にどうアプローチしていくかは重要です。特に若い世代にはなかなか手に取ってもらえていない現実があるので。その中で1つ考えていることがあって…。一見靴とは全く関係ないようなキーワードであっても、実は我々のお客様に繋がる可能性があるんじゃないかと思うんですよね。そういった、まだ見ぬキーワードを発掘し、これまで出会えなかったお客様との接点を広げていきたいですね。

長谷川:おっしゃる通りで、御社のような商品を探している方特有で検索しているキーワードがきっと眠っているはずなんですよね。それをいかに発掘し、御社が独占して獲得していけるかが、今後の鍵になりますね。

佐野様:それからECサイトである以上、最終的なゴールは当然「売上」なわけですが、その売上の大部分は、既存のお客様が作ってくださっています。ですから、そのお客様たちとの関係を深め、LTVを高めていくことも我々にとって大前提として重要なことです。

その中で、既存のお客様でも、新規のお客様でも、一度サイトに来てくれたお客様に対して、我々が何を提供できるか。サイトを通じて靴の魅力や価値をどう伝え、次の一足に繋げていくか。弊社の靴を納得して買っていただくためには、そこが我々の挑戦だと考えています。

リーガルコーポレーションアーカイブスより
リーガルコーポレーションアーカイブスより

長谷川:既存のお客様を大切にしつつ、新規のお客様をいかに獲得するか、この両輪で戦略を立てることがブランドサイトにとって非常に重要ですよね。弊社としても御社のEC事業の成長をゴールとして、様々な領域で今後もご支援させていただきたいと思っています。特にAI領域に関しては、今後ユーザーのAIでの情報収集が加速し、購入まで発生する可能性もあります。そのあたりの動向を注視しながら、レポーティングや対策も強化していきたいです。

インタビュアー:本日は貴重なお話をありがとうございました。今後とも、ぜひよろしくお願いいたします。

インタビューの集合写真

インタビュー本文中に記載の企業名・役職・掲載情報等は、2025年8月時点のものです。

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